割れたガラスを極限まで交換しないための工夫

ひび割れたガラス

通常窓ガラスにヒビが入ればすぐに交換したほうが良いと言われます。いったんヒビが入ったガラスは、軽い衝撃でも全体が崩れ落ちることがあり、そのときそばにいれば大怪我をしてしまうことだってあるからです。
しかし人によっては割れた窓ガラスを極限まで交換したくないということだってあるでしょう。窓ガラスの交換はそれなりの費用がかかりますが、それほど高額というわけでもありません。しかしもしもそのガラスがかなり特殊なものであれば、当然その費用というのも変わってくるのです。
そしてもうひとつ、費用面以外で窓ガラスを交換したくないという状況があるのは、その建物が古い歴史を持ち、建具や窓ガラスも非常に古いため、もはや同じ商品が流通していない場合です。
現代の窓ガラスはフロート法で製造されており、均質で平らなものです。しかし大昔のガラスはそれほど均質ではなかったため、表面も歪んでいました。不鮮明で景色が歪んで見えるわけですから、決して高性能とは言えないのですが、これが建物全体の雰囲気にマッチして独特の雰囲気を醸し出している場合もあるのです。
(参考:できる限り自分で窓ガラス交換をした経験がある

そうしたケースでは、一枚だけ窓ガラスを現代の流通品に交換してしまうと、せっかくの雰囲気が台無しになってしまうことがあります。かつての日本家屋では、高価なガラスはなかなか交換できず、和紙や障子紙を貼ってヒビが広がるのを防いでいましたが、そうした方法を用いたほうが味わいが出て全体の調和を乱さないことだってあるのです。
割れた窓ガラスを交換しないまま使い続けるためには、まずヒビに沿った補強が必要です。通常強固なガムテープを使いますが、見た目を考えるなら透明なビニールテープが良いでしょう。
窓ガラス全体にフィルムやコーティング剤で覆ってしまうのも良い方法です。これは本来熱遮断や飛散防止、あるいは防犯効果を意識したものですが、ヒビが広がるのを防ぐとともに飛散防止にも役立つはずです。

とはいえ、割れてしまったガラスは、もちろん修理か交換が必要です。私がまだ窓ガラスに対して意識が低かった時は、3年に1度位の割合で、窓ガラスを割ってしまっていました。その時は、自分では無理なので、ガラス修理業者に頼んで修理や交換をしてもらいます。

彼らはプロなので、割らないためのアドバイスもしてくれます。とても役に立つアドバイスもしてもらったことがあります。それ以外には、自分のガラスに対するリテラシーを高めるしかありません。私は、公益社団法人 日本セラミックス協会日本材料学会 金属ガラス部門委員会のサイトや、それらの団体が開催する講演会やイベントに参加して、ガラスに対する造詣を深めていきました。そして、自身が持てたのでこのようなサイトを立ち上げたのです。